κίτρο(キートゥロ・キトゥロ)は「シトロン」という意味の中性名詞です。柑橘類の一種で、レモンに近い果物。
目次
κίτρο - 語源・由来・派生
もともとは針葉樹
起源は古代ギリシャ語のκέδροςという単語にあります。ビャクシン属やヒマラヤスギ属の木、およびそれに似た木🌲を広く指していたようです。
- 古代ギリシャ語:κέδρος|ビャクシン属・ヒマラヤスギ属の木🌲
このκέδροςはラテン語に派生し、次のふたつの単語になります。
針葉樹からシトロンへ
ひとつはcitrus(シトロン🍋の木)です。
由来は香りの強さ、あるいは樹木のかたちなどと言われますが不明です。とにかく古代ギリシャ語の「針葉樹🌲」からラテン語の「シトロン🍋の木」を表す言葉ができあがりました。
シトラスやシトロンは馴染みのある単語ですね。お菓子や芳香剤などでよく見聞きします。
英語ではcitrusは柑橘類(ミカン属)全般、フランス語を経由したcitronがシトロンそのものを表します。
- 古代ギリシャ語:κέδρος|ビャクシン属・ヒマラヤスギ属の木🌲
- ラテン語:citrus|シトロン🍋の木
- 英語:citrus|ミカン属(属名)
- フランス語:citron|レモンやライム
- 英語:citron|シトロン
- ラテン語:citrus|シトロン🍋の木
フランス語の場合、シトロンはシトロンじゃなくてレモン、ライムの意味。
ギリシャ語へ戻ってきたシトロン
このラテン語のcitrusはそのまま「シトロン」を表す言葉として、再度ギリシャ語へ取り入れられます。
- 古代ギリシャ語:κέδρος|ビャクシン属・ヒマラヤスギ属の木🌲
- ラテン語:citrus|シトロン🍋の木
- 古代ギリシャ語:κίτρον|シトロン🍋
そして、現代ギリシャ語では少し形を変えてκίτροとなりました。
- 古代ギリシャ語:κίτρον|シトロン
- ギリシャ語:κίτρο|シトロン
シダーウッド
もうひとつは、もとの意味🌲を継いだcedrusという単語です。当時のラテン語ではビャクシン属(ジュニパー)を指し、現在はヒマラヤスギ属の「属名」に用いられています。
英語のcedarの語源でもあります。香りの強い木を広く含む言葉、 アロマの「シダーウッド」のシダーです。
フランス語やイタリア語ではこっちの語形から「シトロン」になりました。
- 古代ギリシャ語:κέδρος|ビャクシン属・ヒマラヤスギ属の木🌲
- ラテン語:cedrus|ビャクシン属の木、特にケードネズ🌲
- 英語:Cedrus|ヒマラヤスギ属🌲(属名)
- 英語:cedar|シダーウッド🌲
- イタリア語:cedro|シトロン🍋
- フランス語:cédrat|シトロン🍋
κίτρο - 名詞(中性名詞)
主な意味
- シトロン、枸櫞(クエン)
枸櫞という言い方にはあまり馴染みがありませんが…クエン酸の「クエン」です。
読み方
- キートゥロ・キトゥロ|κίτρο
ラテン文字
- kitro
英語訳
- citron
語形変化
単数 | 複数 | |
---|---|---|
主格 | κίτρο キートゥロ・キトゥロ | κίτρα キートゥラ・キトゥラ |
属格 | κίτρου | κίτρων |
対格 | κίτρο | κίτρα |
呼格 | κίτρο | κίτρα |
κίτρο - 関連項目
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