否定文

当ページのリンクには広告が含まれています。

ギリシャ語の否定文の種類と用法をまとめます。

目次

否定文(文全体の否定)

否定の小辞(notに相当)を用いて文全体を打ち消す、基本的な否定文。

直説法の文と接続法の文とで、それぞれ異なる小辞が用いられます。

直説法の否定文

  • 直説法の否定の小辞:δεν
    • δεν + 動詞
    • δεν + θα / 弱形人称代名詞 + 動詞

H μουσική δεν ακουγόταν πολύ καλά.
音楽はあまりよく聞こえませんでした。
The music could not be heard very well.

Οι συγγενείς του δεν θα του δώσουν καμιά βοήθεια.
彼の親戚は彼に何も助けを与えるつもりがありません。
His relatives are not going to give him any help.

接続法の否定文

  • 接続法の否定の小辞:μην
    • να, ας + μην +動詞

Να μην του δώσεις άλλα λεφτά.
もう彼にお金を渡さないでください。
You should not give him any more money.

Ας μην το συζητήσουμε άλλο.
これについてはそれ以上話し合わないでください。
Let us not discuss this any more.

なお、接続法の小辞ναは、否定文においては省略可能です。

Μην του δώσεις άλλα λεφτά.
もう彼にお金を渡さないでください。
You should not give him any more money.

否定疑問文

上記の規則に従ってふつうの否定文を作り、末尾に疑問符のセミコロン (;)を置きます。

直説法の否定疑問文

Δεν θα δει ο Γιάννης την Ελένη;
ジョンはヘレンに会わないのですか。
Won’t John see Helen?

否定の付加疑問文への答え方」と同じく、基本的には答えの文が否定(もとの文に同意)であれば「はい」、肯定(もとの文に不同意)であれば「いいえ」で答えます。

Ναι, δεν θα τη δει.
はい、会いません。
No, he won’t see her.

ただし、付加疑問文のときとは異なり「はい、いいえ」を逆にして、つまり英語方式で答えることもできます。

この場合、答えの文への同意がより強調されます。

Όχι, δεν θα τη δει.
はい、会いません。
No, he won’t see her.

Δεν θα δει ο Γιάννης την Ελένη;
ジョンはヘレンに会わないのですか。
Won’t John see Helen?

ふつうの答え方。

Ναι, θα τη δει.
いいえ、会います。
Yes, he will see her.

不同意であることを強調する答え方。

Όχι, δεν θα τη δει.
はい、会います。
Yes, he will see her.

接続法の否定疑問文

接続法における否定疑問文は、何らかの許可を求める、肯定的な回答を期待するなど、あらかじめ答えが予想されるケースで用いられることが多いです。

Να μην δεχτεί ο Γιάννης την πρόταση;
ヤニスはその提案を受け入れるべきではないですか。
Shouldn’t John accept the offer?

Ναι, να μην τη δεχτεί.
はい、受け入れるべきではありません。
No, he shouldn’t accept it.

直説法の否定疑問文と同じく、より同意を強調するなら「いいえ」で受けます。

Όχι, να μην τη δεχτεί.
はい、受け入れるべきではありません。
No, he shouldn’t accept it.

Να μην δεχτεί ο Γιάννης την πρόταση;
ヤニスはその提案を受け入れるべきではないですか。
Shouldn’t John accept the offer?

ふつうの不同意の答え。

Όχι, να τη δεχτεί.
いいえ、受け入れるべきです。
Yes, he should accept it.

不同意をより強調した答え。

Ναι, να τη δεχτεί.
いいえ、受け入れるべきです。
Yes, he should accept it.

否定的な命令、禁止

ギリシャ語では、命令法の文を否定することができません。

否定的な命令や禁止を表すには、接続法(の否定文)を用います。

Να μην του το πεις.
彼には言わないほうがいい。
You should not tell him.

接続法の小辞を省略すると、より強い「禁止」の意味を表すことができます。

Μην του το πεις!
彼に言ってはいけない!
Do not tell him!

否定の小辞を単独で用いて、進行中のことや、これから起きそうなことについての「禁止」を表すこともできます。

このとき、末尾-νは削除されます。

Μη!
だめ!
Don't!

文の一部を否定する構文

さまざまな語句を用いて、文中の特定の要素を否定する構文。

代名詞(限定詞)

英語の「no…」や「not…any」などに相当する否定の表現について。

この表現に用いられる主な代名詞は以下の通りです。

  • κανείς / κανένας
    • nobody, no one|誰もいない(否定文、単独)
    • anybody, anyone|誰か(疑問文)
  • τίποτα
    • nothing|何もない(否定文、単独)
    • anything, any|何か(疑問文)

これらの代名詞は、否定文で「no」や「not any」を、疑問文では「any」を表します。

つまり英語とは異なり、次のような文で「否定の小辞」を用いる必要があります。

Δεν ήρθε κανείς να με δει όταν ήμουνα άρρωστη.
私の体調が悪かったとき、誰も私を見に来なかった。
No one came to see me when I was unwell.

Κανείς να μην πάει να τον βοηθήσει.
誰も彼を助けに行ってはならない。
No one should go to help him.

Δεν πήρε τίποτα μαζί του.
彼は何も持って行かなかった。
He didn’t take anything with him.

限定詞として、名詞とともに用いられることも。

Κανένα του βιβλίο δεν άξιζε.
どの彼の本にも価値がなかった。
No book of his (None of his books) were worthwhile.

文の中に「χωρίς(…なしに, without)」があれば、否定の小辞は不要です。

Μπήκε μέσα χωρίς να τον δει κανείς.
彼は誰にも見られずに入った。
He entered without anyone seeing him.

Έφυγε χωρίς να πάρει τίποτα.
彼は何も持たずに去った。
He left without taking anything.

代名詞が単独で、質問への否定的な答えとして用いられることもあります。

Ποιος θα τολμήσει να του πει την αλήθεια;
誰が彼に真実を伝える勇気があるだろうか。
Who will dare tell him the truth?

Κανείς.
誰もいない。
No one.

副詞

「no」や「never」のような、否定を意味する副詞を用いた表現。

  • ποτέ
    • never|決して…ない(否定文、単独)
    • ever|いつか、これまでに(疑問文)
  • πουθενά
    • nowhere|どこにも…ない(否定文、単独)
    • anywhere|どこかに(疑問文)
  • καθόλου
    • (not) at all|どこにも…ない(否定文、単独)

上の代名詞の用法と同じく、基本的には否定の小辞が必要です。

Να μην αφήσετε πουθενά τα ίχνη σας.
どこにも自分の足跡を残してはならない。
You should not leave your traces anywhere.

Ποτέ δεν είδαμε τόσο πολύ κόσμο σε συγκέντρωση.
私たちはこれまで、これほど多くの人々が集まる会議を見たことがない。
We have never seen so many people at a meeting.

Πότε θα πάμε;
いつ行くのですか。
When are we going?

Ποτέ.
決して(行かない)。
Never.

όχι

「いいえ」ではないόχιの用法。

対照的な否定を伴う構文で、文の一部を否定します。

Να ψηφίσουμε τον Δημητρακόπουλο και όχι τον Καλογεράκη.
ディミトゥラコプロスに投票すべきで、カロゲラキには投票すべきではない。
We should vote for Dimitrakopoulos and not for Kalogerakis.

Να περάσουνε μέσα οι γυναίκες αλλά όχι οι άνδρες.
女性は入っていいが、男性は入らないように。
Let the women come in but not the men.

Όχι μόνο δεν χιόνισε αλλά ούτε έβρεξε καλά καλά.
雪だけでなく、雨もあまり降らなかった。
Not only did it not snow, but it didn’t even rain properly.

ούτε A ούτε B

否定文の中で「AもBもない」を表します。neither A nor Bに相当。

Δεν τόλμησε να μιλήσει ούτε η γυναίκα του ούτε η αδελφή του.
妻も妹も口をつぐんでしまった。
Neither his wife nor his sister dared speak.

Απόψε δεν πρέπει ούτε να φας ούτε να πιεις.
今晩は食べることも飲むこともしてはならない。
Tonight you should neither eat nor drink.

μη(ν)

接続法の否定マーカーとしてではなく、文の一部を否定するμη(ν)の用法。

このときのμηνは、後続の単語が母音や破裂音ではじまる場合でも、-νが削除されμηとなります。

ただし後続が動名詞である場合、任意でもともとの音韻的な原則に従います。

Μη(ν) ξέροντας τι να πει, άνοιξε την πόρτα κι έφυγε.
何を言っていいかわからず、彼はドアを開けて出て行った。
Not knowing what to say, he opened the door and left.

Υπάρχουν εστιατόρια που είναι μόνο για μη καπνιστές.
非喫煙者専用のレストランがあります。
There are restaurants which are only for non-smokers.

「και μη」の形で、前の要素の逆を表します(…or not)。

Οι λογαριασμοί, εξοφλημένοι και μη, πρέπει να φυλάγονται.
請求書は、支払っても支払わなくても、保管しておかなければならない。
The bills, whether paid or not, must be kept.

これと同じ表現を「ή όχι」で作ることもできます。

Οι λογαριασμοί, εξοφλημένοι ή όχι, πρέπει να φυλάγονται.
請求書は、支払っても支払わなくても、保管しておかなければならない。
The bills, whether paid or not, must be kept.

著:山口 大介, イラスト:北島 志織
¥1,650 (2024/02/21 09:46時点 | Amazon調べ)
  • URLをコピーしました!
目次