Δίδυμοι(ディディミ)は「ふたご座、双子座」という意味の男性名詞です。双子δίδυμοςの複数形。または双子の、対をなすという意味の形容詞δίδυμοςの複数男性主格形。
Contents
Δίδυμοι - 語源・由来・派生
古代ギリシャ語由来の単語です。
- 古代ギリシャ語δύο2(数詞)
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語δύο + δύο + -μος2を並べて、男性名詞化
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語δίδυμος双子の一方、双子の、対をなす
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語Δίδυμοιふたご座(δίδυμοςの複数形)
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語δίδυμος双子の一方、双子の、対をなす
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語δύο + δύο + -μος2を並べて、男性名詞化
星座名としては、ギリシャ神話の双子の兄弟「カストル」と「ポリュデウケス」に由来します。
主神ゼウスはある日、スパルタ王妃「レダ」の美しさに惹かれ、白鳥の姿になってレダに近づきます。おうし座と似たエピソードですね。
そして双子が産まれます。兄「カストル」は人間、弟「ポリュデウケス」はゼウスの力を継いだ不死の神でした。
母「レダ」は人間ですが、子どもたちを卵で産んだそうです。また、双子なのに、兄カストルの父はもともとのレダの夫(スパルタ王「テュンダレオス」)だった、とも言われています。ギリシャ神話では不思議なことがいろいろ起こるものです。
いずれにしても、人間である兄カストルは戦いによってしんでしまい、弟ポリュデウケスは深く悲しみました。そこでゼウスに自分の不死を解くことを望み、ゼウスはそれを聞き入れて二人を星座にした、と語られています。
なお、ゼウスの息子たちという意味で、この双子を「ディオスクロイ」と呼びます。
- 古代ギリシャ語Ζεύς + κόροςゼウス + 息子
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語Διόσκοροςゼウスの息子
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語Διόσκοροιディオスクロイ(Διόσκοροςの複数形)
- 古代ギリシャ語、ギリシャ語Διόσκοροςゼウスの息子
- Ζεύςゼウス(主格)
- Ζηνός, Διόςゼウスの(属格)
α星カストル、β星ポルックス
双子たちの名前は、それぞれα星「カストル」とβ星「ポルックス」の名前にもなっています。
- Κάστοραςα星カストル
- Πολυδεύκηςβ星ポルックス
β星のカタカナ表記は古代ギリシャ語読みの「ポリュデウケス」ではなく、ラテン語読みの「ポルックス」とするが一般的です。
Δίδυμοι - 名詞(男性名詞)
主な意味
- ふたご座、双子座(星座名)
- ふたご座、双子座、双児宮(黄道十二宮)
読み方
ディディミ
ラテン文字(ローマ字)表記
Didymoi
英語訳
- Gemini
- Gemini
語形変化
複数形のみの単語です。
複数 | |
---|---|
主格 | Δίδυμοι |
属格 | Δίδυμων |
対格 | Δίδυμους |
呼格 | Δίδυμοι |
Δίδυμοι - 関連項目
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