英語のbe動詞やbecome, seemなどに相当する、ギリシャ語の連結動詞についてまとめます。
概説
連結動詞(linkingまたはcopular verb)は、文の主語と、主語の性質や特徴、状態を説明する補語(述語)とを結びつけます。
Η Χριστίνα είναι η πιο καλή μου φίλη.
クリスティーナは私の親友です。
Christina is my best friend.
Ο Νίκος είναι συμπαθητικός.
ニコスは感じが良い。
Nick is likeable.
είμαιと名詞的、形容詞的述語
ギリシャ語の最も典型的な連結動詞はείμαι(be動詞に相当)です。
連結動詞を用いた文に名詞的述語、または形容詞的述語がある場合、その格と主語の格とを一致させる必要があります。つまり、述語は主格をとります。
また、形容詞的述語の場合、主語との数および性の一致も必要です。
主語(主格単数男性)- 述語(主格単数男性)
Ο Γιάννης είναι έξυπνος.
ヤニスは頭がいい。
John is intelligent.
主語(主格単数女性)- 述語(主格単数女性)
Η Μαρία είναι έξυπνη.
マリアは頭がいい。
Mary is intelligent.
主語(主格複数男性)- 述語(主格複数男性)
Εμείς οι Έλληνες είμαστε πάντα ανυπόμονοι.
私たちギリシャ人はいつもせっかちだ。
We Greeks are always impatient.
主語が文中にない / 単数の人称代名詞の場合
主語が文中に存在しない場合、または主語が単数の人称代名詞であり名詞句を伴わない場合、述語は、主語と理解される人物の性別または名詞句の性と一致します。
例えば以下の文では、形容詞的述語の語尾から主語の性別が女性であると理解できます。
省略された主語(女性)- 述語(女性)
Είμαι πολύ κουρασμένη.
私はとても疲れている。
I am very tired.
省略された主語(女性)- 述語(女性)
Είμαι μια φίλη της Ελένης.
私はエレニの友人です。
I am a friend of Helen’s.
同様に、以下の文では二人称の主語が男性であると理解されます。
主語(男性)- 述語(男性)
Εσύ, είσαι κουρασμένος;
あなたは疲れていますか。
And you, are you tired?
一方、以下の文では主語が中性単数(το παιδί)なので、性の一致により形容詞述語も(子どもの性別に関係なく)中性形をとります。
主語(中性)- 述語(中性)
Τι έχει το παιδί; Είναι κουρασμένο.
子どもはどうしたのでしょう。疲れているようです。
What’s wrong with the child? S/he is tired.
主語が複数の人物の場合
なお、主語が複数形、かつ異なる性の人物の集合である場合、各人の性別にかかわらず、述語の性は複数男性をとります。
主語(複数女性と複数中性・人物)- 述語(複数男性)
Οι γυναίκες και τα παιδιά να είναι έτοιμοι.
女性たちと子どもたちは準備しておきましょう。
The women and children should be ready.
主語が複数の無生物の場合
また、主語が複数形、かつ異なる性の無生物の集合を表す場合、述語の性は中性複数、または動詞に最も近い名詞句の性別のいずれかになります。
主語(複数女性と複数中性・無生物)- 述語(複数中性)
Οι πόρτες και τα παράθυρα είναι βαμμένα μπλε.
ドアと窓は青く塗られている。
The doors and the windows are painted blue.
主語(複数男性と複数女性・無生物)- 述語(複数中性または複数女性)
Οι δρόμοι και οι πλατείες ήταν γεμάτα/γεμάτες κόσμο.
道路も広場も人でいっぱいだった。
The roads and the squares were full of people.
主語が敬称の場合
主語が敬称、つまり二人称の複数形でありながら、これが個人を丁寧に指すために用いられるとき、動詞είμαιは複数、述語は単数をとります。
主語(敬称)- 動詞(複数) - 述語(単数男性)
Εσείς να είστε πολύ προσεκτικός.
あなたはとても気をつけなければいけません。
You should be very careful.
主語(敬称)- 動詞(複数) - 述語(単数女性)
Εσείς είστε η καθηγήτριά του;
あなたは彼の先生ですか。
Are you his teacher?
主語と述語を同一とみなす場合
主語と述語の名詞句とを同一と「みなす」ような文においては、それぞれの性と数の一致に関する制約は適用されません。
主語(単数男性)- 述語(単数中性)
Ο Νίκος θα είναι πάντα τo μωρό της.
ニコスはいつだって彼女の子どもです。
Nick will always be her baby.
主語(複数中性)- 述語(単数女性)
Τα παιδιά του είναι η μεγαλύτερή του αδυναμία.
彼の子どもたちは彼の最大の弱点です。
His children are his greatest weakness.
είμαιと副詞句、前置詞句
καλάに代表的されるような「健康や気分の程度を示す副詞」がείμαιとともに用いられることもあります。
Είσαι καλά σήμερα;
今日はお元気ですか。
Are you well today?
Όχι, δεν είμαι καθόλου καλά. Είμαι χάλια.
いいえ、全く。ひどい状態です。
No, I am not at all well. I am in an awful state.
副詞補語のかわりに前置詞句が用いられることも少なくありません。
Είναι πάντα με το χαμόγελο στα χείλια.
彼女はいつも微笑んでいます。
She is always with a smile on her lips / she is always smiling.
なお比較級の副詞や、副詞的に用いられる中性形容詞がνα句に続く構文において、非人称動詞としてのείμαιは通常省略されます。
Καλύτερα να μην του το πείτε ακόμη.
彼にはまだ言わないほうが良いです。
(It is) better not to tell him yet.
Πιθανόν να έρθει.
彼女が来る可能性は高いです。
(It is) probable that she’ll come.
その他の連結動詞
είμαι以外の連結動詞としては、γίνομαι(become, …になる)やφαίνομαι(seem, …に見える・思える)などがあります。
Ο Γιάννης έγινε πιο σοβαρός.
ヤニスはより真剣な表情になった。
John became more serious.
Η Ελένη μού φάνηκε συμπαθητική.
私にはエレニは好感が持てると思えた。
Helen seemed to me likeable.