イントネーション

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ギリシャ語に見られるイントネーションのパターン、ピークが置かれる構成要素が示す意味についてまとめました。

目次

イントネーションのパターン

イントネーションとは、発話の際に声の高さ(ピッチ)が上昇したり下降したりする現象のことです。

このピッチの変化により、発話全体のリズムや抑揚が形作られます。イントネーションのパターンは言語ごとに異なり、正しくないイントネーションは、聞き手に混乱を与えたり、話者が外国人であることを印象づける可能性があります。

ギリシャ語において、イントネーションのパターンと発話の意味との間に厳密な一対一の相関は存在しませんが、以下のようないくつかの弱い相関が見られます。

  1. 上昇-下降または中間ピッチへの下降:直接疑問文
  2. 上昇のみ(下降なし):聞き手に続きが期待される表現や修辞疑問文、相手に続けることを促す発話
  3. 下降-上昇:疑問や不確実性を示す発話
  4. 上昇-下降:対比や驚きを示す発話
  5. 下降:肯定文や否定文。結論や完結性を示す発話

イントネーションのピーク

ピークとは、発話の中で最も高いピッチが出る場所を指します。

中立的な表現では、特に強調したい部分がない場合、イントネーションのピークは自然に文中で最も目立つ部分、つまり意味のある動作や状態を示す単語に置かれ、通常それは文の最後の強勢のある単語に落ちます。

以下の例では、最も顕著な部分を「1」、次に目立つ部分を「2」、最も目立たない部分を「3」として、強勢の度合いを示しています。

2 3 1(下降)

Η Μαρία έφυγε νωρίς
マリアは早く出発した
Mary left early

231
Η Μαρίαέφυγε νωρίς

2 3 1(上昇 + わずかな下降)

Θα ’ρθει μαζί σου ο Γιάννης;
ヤニスは一緒に来るの?
Will John come with you?

231
Θα ’ρθει μαζί σου ο Γιάννης;

2 1、または2 1 3(上昇-下降)

Η Ελένη δεν θα ’ρθει
エレニは来ない
Helen will not come

21
Η Ελένηδεν θα ’ρθει
213
Η Ελένηδεν θα ’ρθει

このように、中立的な表現においてイントネーションのピークが置かれる構成要素は、その発話における新しい情報を表現し、聞き手の注意をそこに集める役割を果たしています。

強調イントネーション

通常のレベルよりもイントネーションのピークを上げることで、驚きや強調を表現されます。

2 3 1+

Η Μαρία έφυγε νωρίς
マリアは(驚くほど)早く出発した
Mary left (surprisingly) early

231+
Η Μαρίαέφυγε νωρίς

対比強勢とイントネーションのピーク

発話内の特定の要素が特に強調される場合、その構成要素にはイントネーションのピークが置かれ、さらに顕著なストレス(アクセント)が付加されます。

このような、特定の要素を際立たせるためのストレスを「対比強勢」と呼びます。対比強勢は通常は強調されない要素、例えば冠詞や弱形(接語)代名詞に対しても発生することがあります。

対比強勢を持つ構成要素は、文全体の中で他の選択肢と対比されていることを示します。

1+ 3 2

Η Μαρία έφυγε νωρίς (όχι ο Πέτρος)
早く出発したのはマリアだ(ペトロスではない)
It is Mary who left early (not Peter)

1+32
Η Μαρίαέφυγε νωρίς

2 3 1+

Η Άννα είναι η φίλη
アンナが友達だ(唯一の、他の友達とは違う)
Anna is the friend (unique friend, distinct from other friends)

231+
Η Άνναείναι η φίλη
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